高血圧漢方薬について

高血圧漢方薬

高血圧漢方薬について

白井田七

 

 高血圧に効く漢方薬は体質により違ってきます。
東洋医学では、その人の体質や症状に合わせて薬を処方します。同じ高血圧を患っている場合でも、使われる漢方薬は、その人の体力や体格などによっても全く異なります。高血圧のための漢方薬といっても、血圧を下げる作用は一般的な降圧剤などに比べると弱いです。

 

 高血圧に効く漢方薬を服用すると、最初に頭痛やめまい、肩こりや冷えといった不快症状が軽くなっていき、その後に血圧が徐々に下がっていくという経過をたどるのがふつうです。
まずは体質を変え、体内環境をととのえるという東洋医学の発想によります。
漢方薬を飲んでも、すぐに血圧が下がらないといって、服用をやめてしまっては本来の目的が果たせません。

 

 また、漢方薬は高血圧が下がってからも、一定期間服用を続けるのがふつうです。その後、飲むのをやめても高血圧になりにくい体質に改善されます。
おすすめの漢方薬は症状によってそれぞれです。
肩こりや頭痛、便秘をともなう高血圧には大柴胡湯がおすすめです。
ストレスが原因の高血圧には柴胡加竜骨牡蛎湯が効きます。
汗かき、のぼせなどを伴う高血圧には黄連解毒湯が効果的です。
手足が冷え、疲労感のある高血圧には七物降下湯が適しています。

 

 このように、症状に合わせて効果的な漢方薬が色々とありますが、病院で処方された降圧剤と併用する場合は注意が必要です。
降圧剤の副作用が増強されてしまったり、薬の効果を打ち消してしまう場合もあるからです。高血圧漢方薬の服用については、必ず主治医に相談して、その指示に従いましょう。

 

白井田七


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